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現代版ルパン『アバンチュリエ』の著者森田崇氏が目指す新たなる可能性。ルパン帝国再誕計画発動! [コミック]
昨日のことである。
森田崇氏のTwitterに現れた言葉。
『ルパン帝国再誕計画』
ああ、なんという甘美な響きだろうか?
彼のモーリス・ルブランが生み出した稀代の冒険家にして盗みの天才、そして百面相の名手であるあの人物!
そう!
アルセーヌ・ルパン!
この名前を知る者ならルパン帝国という言葉に胸を踊らないはずがない!
さて、このルパン帝国再誕計画のあらましをざっと説明するとこうだ。
モーリス・ルブラン原作の怪盗ルパンシリーズを原作に忠実にで在りながらも現代日本人にわかりやすくコミカライズしたシリーズ『怪盗ルパン伝アバンチュリエ』がこの度、月刊ヒーローズでの掲載がなくなった。
前回の『アバンチュリエ』から二度目の打ち切りである。
(ヒーローズに関しては奇巌城を綺麗に終わらせているので打ち切りと言い切るのは微妙ではあるが)
しかしルブランの描いたルパンシリーズに魅力的な話はまだまだある。
前回はTwitterで掲載誌を応募された森田氏は今度はWEBを媒体に様々な『ルパン&ルブラン』に関して活動を広く行っていこうというのである。
※詳細はこちら
正直、コミックの続編描く為に、思い切った展開をと思わなくもないが、このルパンシリーズをライフワークにして行こうと行動を起こした森田氏には敬服の意を表したい。
その最たる活動といえばまずは既刊のkindle版での販売である。
kindle版販売のPVがこちら。
『著者再編集版』と銘打たれているのだが、どこまで手が入れられているのかがわからないので、全巻揃えている身としては、助力はしたくともなかなか手が出しにくい。
ともあれまずはこの『アバンチュリエ』について語っておこう。
『アバンチュリエ 新訳アルセーヌ・ルパン』は当初イブニングに掲載されたが2年の連載を経て事実上の打ち切りとなり、以後月刊ヒーローズに移籍して続編『怪盗ルパン伝 アバンチュリエ』として4年に渡って連載し、ルパンの代表作とされる長編『奇巌城』を描ききった。
以後、連載再開が待望のうち、2018年2月11日著者森田崇氏のツィートにて終了が告知された。
と同時に『ルパン帝国再誕計画』の名目で大手企業誌での連載活動とは別枠の活動が発表されたのである。
月刊ヒーローズ、今年は様々な作品でルパン関連が出ている中での終了というのは早計な気がしてならない。
せめてもう一年はやってくれるものと信じていたのに、正直裏切られた気分ではある。
とは言え商業誌とはいえヒーローズもコミック誌の中ではまだまだ新参だし、大河連載を支えるには地力が足りないといわれてしまえば返す言葉もないのだけれど。
とまぁ今回はマンガ評をしたくてこの記事を書いているワケではない。
ルパン帝国再誕計画を応援していこう!という意思表示と、ほんの少しでもここから『アバンチュリエ』やアルセーヌ・ルパンに興味を持ってもらえたらなという単純布教。
そして「どうしてアルセーヌ・ルパンは受け入れられていないのか?」を考察したいと思ったからである。
世界的に見ても名探偵シャーロック・ホームズと対を成して著名な怪盗アルセーヌ・ルパン。
日本では特にアニメ『ルパン三世』の祖父に当たる人物として知らぬ者は居ないであろう。
にも関わらずアルセーヌ・ルパン自身とその作品群はあまり多く知れ渡っていない。
実際、恥ずかしながらyuuki自身も読んだのは岩波少年文庫版の『ルパン対ホームズ』と『奇巌城』くらいである。
当時アニメ『名探偵ホームズ』が放映されており、シャーロック・ホームズの認知度は、プリンセスプリンプリンの名探偵マイホーム以来に周囲でのホームズ熱は高まっていた。(ような気がする)
当時からひねくれ者だった俺としては「名探偵ホームズ何する者ぞ! ホームズのアニメがあって小説を読むのはなんだか負けた気がする! ならばルパンだ!」とルパン対ホームズを手に取った若き日のyuuki少年。
ふ……若かったな、俺も(遠い目)
だけど、そんなyuuki少年のルブランを求める日々は短く終わった。
なぜなら本屋に無いのだ。ルパンの本が!ルブランの作品が!
なぜだ? こんなに面白いのに!
当時の俺は憤慨した。
挙げ句の果てワニブックス刊行のワニの豆本で「ルパンの挑戦状」みたいなのまで読んだけど、あれ原作のルパンまったく関係無いやン!
今にして思えば、日本って「ピカレスクロマン」文学に対する土壌が出来てなかったと思うんですよ。
しかも少年の読む本に『怪盗』とか昭和の世代からすればあまり好ましく無かったんじゃないかな?
その怪盗の代名詞であるルパンの作品はあまり前面に押し出されなかった。
いや、もっと探せばよかったんだろうけど、所詮小学生の浅知恵では図書館や本屋の棚を見ているだけですから。
当時にインターネットも無いですしね。(言い訳)
そんな時代背景が影響していたのではないかと、考えてみたりする。
次第に俺もミステリーより歴史異聞やファンタジー小説に傾倒していき、ルブランはまたいずれ読もう……などと思いつつ放ったらかしにされていたワケなんですわ。
そして『アバンチュリエ』第1話が掲載された『イブニング』との出会い。
俺は本当に総毛立ったのだ。
「これで、幼い頃に読みたかったルパンの話が読める!」
そうして追い続けてきたのですが、また中途半端になってしまって本当に本当に残念です。
とまぁそうした時を経て出逢った作品ですので、アバンチュリエに対する思いは私としても並々ならぬものがあるのですよ。
無論、熱狂的なルブランファンには足下にも及びませんがね。
でまぁ、小説の方は今となっていろんな所から刊行されているのでネットで探せばだいたいのシリーズが手にはいるというありがたーい世の中になったわけなのですが。
さてここで更なる問題提起を。
『アバンチュリエ』は商業的にダメなのか?
である。
正直、森田氏も言及されている通り、ルパン、ルブランの持つブランドのポテンシャルを考えれば、大河連載など大手出版系ならぽんっと太鼓判を押す物と考えていたのだが、実はそうではないらしい。
素人考えだけれど『コミック』という【サブカル】にルブランという看板は重すぎて、ルパンという【文学】が合わなかったのではないだろうか?
そういう意味で考えてみれば森田氏のWEBでその顧客を獲得していこうという考えはあながち間違えていないのではいないのではないだろうか?
そう、あまりに有名すぎるアルセーヌ・ルパンはもはやサブカルという文化の枠には収まらない文学だったのだ。
古参のルブランファンが称賛する原作に忠実なコミカライズ。
そこに踏み込むのは生半可な勇気では足りない。
今からキングダムの1巻を読む為に予備知識として秦の始皇帝を学ぼうと項羽と劉邦を読み始めるってくらいの気合が必要なのではないだろうか?
無論『アバンチュリエ』はそうじゃない! 素人にもわかりやすく歴史ファンにもミステリファンにも充分読み応えのある物だ!
と仰るファンの言は私も重々承知しているつもりだし、自身そう言いたい気持ちでいっぱいである。
スマホの登場により従来より声高に叫ばれていた活字離れがさらに加速度的に危険さを増している中、ちょいと小難しいマンガにすら手を出さなくなってしまっているのではないか?
と私は危惧しているのである。
日本で一番売れているコミックスはアレはなにが売れているか?
それは「バカにもわかるバカなマンガ」だからである。
それはともかく。
文字媒体紙媒体での展開が希望薄い昨今でのこの森田氏の行動が、今後も続きますように。
そしてきちんと先生のライフワークとしてルパンの今後の活躍が描かれますように。
私、yuukiはそれを心から願うのだ。
《関連リンク》
・『ルパン帝国再誕計画』
上記Twitter
森田崇氏のTwitterに現れた言葉。
『ルパン帝国再誕計画』
ああ、なんという甘美な響きだろうか?
彼のモーリス・ルブランが生み出した稀代の冒険家にして盗みの天才、そして百面相の名手であるあの人物!
そう!
アルセーヌ・ルパン!
この名前を知る者ならルパン帝国という言葉に胸を踊らないはずがない!
さて、このルパン帝国再誕計画のあらましをざっと説明するとこうだ。
モーリス・ルブラン原作の怪盗ルパンシリーズを原作に忠実にで在りながらも現代日本人にわかりやすくコミカライズしたシリーズ『怪盗ルパン伝アバンチュリエ』がこの度、月刊ヒーローズでの掲載がなくなった。
前回の『アバンチュリエ』から二度目の打ち切りである。
(ヒーローズに関しては奇巌城を綺麗に終わらせているので打ち切りと言い切るのは微妙ではあるが)
しかしルブランの描いたルパンシリーズに魅力的な話はまだまだある。
前回はTwitterで掲載誌を応募された森田氏は今度はWEBを媒体に様々な『ルパン&ルブラン』に関して活動を広く行っていこうというのである。
※詳細はこちら
『怪盗ルパン伝アバンチュリエ』電子書籍著者再編集版発行
— 森田崇@怪盗ルパン伝アバン… (@TAK_MORITA) 2018年2月11日
&「ルパン帝国再誕計画」立ち上げにあたって#アルセーヌ・ルパン #アバンチュリエ #ルパン帝国再誕計画https://t.co/l1baktDn4o pic.twitter.com/n6qdtYdxax
正直、コミックの続編描く為に、思い切った展開をと思わなくもないが、このルパンシリーズをライフワークにして行こうと行動を起こした森田氏には敬服の意を表したい。
その最たる活動といえばまずは既刊のkindle版での販売である。
kindle版販売のPVがこちら。
『著者再編集版』と銘打たれているのだが、どこまで手が入れられているのかがわからないので、全巻揃えている身としては、助力はしたくともなかなか手が出しにくい。
ともあれまずはこの『アバンチュリエ』について語っておこう。
『アバンチュリエ 新訳アルセーヌ・ルパン』は当初イブニングに掲載されたが2年の連載を経て事実上の打ち切りとなり、以後月刊ヒーローズに移籍して続編『怪盗ルパン伝 アバンチュリエ』として4年に渡って連載し、ルパンの代表作とされる長編『奇巌城』を描ききった。
以後、連載再開が待望のうち、2018年2月11日著者森田崇氏のツィートにて終了が告知された。
と同時に『ルパン帝国再誕計画』の名目で大手企業誌での連載活動とは別枠の活動が発表されたのである。
月刊ヒーローズ、今年は様々な作品でルパン関連が出ている中での終了というのは早計な気がしてならない。
せめてもう一年はやってくれるものと信じていたのに、正直裏切られた気分ではある。
とは言え商業誌とはいえヒーローズもコミック誌の中ではまだまだ新参だし、大河連載を支えるには地力が足りないといわれてしまえば返す言葉もないのだけれど。
とまぁ今回はマンガ評をしたくてこの記事を書いているワケではない。
ルパン帝国再誕計画を応援していこう!という意思表示と、ほんの少しでもここから『アバンチュリエ』やアルセーヌ・ルパンに興味を持ってもらえたらなという単純布教。
そして「どうしてアルセーヌ・ルパンは受け入れられていないのか?」を考察したいと思ったからである。
世界的に見ても名探偵シャーロック・ホームズと対を成して著名な怪盗アルセーヌ・ルパン。
日本では特にアニメ『ルパン三世』の祖父に当たる人物として知らぬ者は居ないであろう。
にも関わらずアルセーヌ・ルパン自身とその作品群はあまり多く知れ渡っていない。
実際、恥ずかしながらyuuki自身も読んだのは岩波少年文庫版の『ルパン対ホームズ』と『奇巌城』くらいである。
当時アニメ『名探偵ホームズ』が放映されており、シャーロック・ホームズの認知度は、プリンセスプリンプリンの名探偵マイホーム以来に周囲でのホームズ熱は高まっていた。(ような気がする)
当時からひねくれ者だった俺としては「名探偵ホームズ何する者ぞ! ホームズのアニメがあって小説を読むのはなんだか負けた気がする! ならばルパンだ!」とルパン対ホームズを手に取った若き日のyuuki少年。
ふ……若かったな、俺も(遠い目)
だけど、そんなyuuki少年のルブランを求める日々は短く終わった。
なぜなら本屋に無いのだ。ルパンの本が!ルブランの作品が!
なぜだ? こんなに面白いのに!
当時の俺は憤慨した。
挙げ句の果てワニブックス刊行のワニの豆本で「ルパンの挑戦状」みたいなのまで読んだけど、あれ原作のルパンまったく関係無いやン!
今にして思えば、日本って「ピカレスクロマン」文学に対する土壌が出来てなかったと思うんですよ。
しかも少年の読む本に『怪盗』とか昭和の世代からすればあまり好ましく無かったんじゃないかな?
その怪盗の代名詞であるルパンの作品はあまり前面に押し出されなかった。
いや、もっと探せばよかったんだろうけど、所詮小学生の浅知恵では図書館や本屋の棚を見ているだけですから。
当時にインターネットも無いですしね。(言い訳)
そんな時代背景が影響していたのではないかと、考えてみたりする。
次第に俺もミステリーより歴史異聞やファンタジー小説に傾倒していき、ルブランはまたいずれ読もう……などと思いつつ放ったらかしにされていたワケなんですわ。
そして『アバンチュリエ』第1話が掲載された『イブニング』との出会い。
俺は本当に総毛立ったのだ。
「これで、幼い頃に読みたかったルパンの話が読める!」
そうして追い続けてきたのですが、また中途半端になってしまって本当に本当に残念です。
とまぁそうした時を経て出逢った作品ですので、アバンチュリエに対する思いは私としても並々ならぬものがあるのですよ。
無論、熱狂的なルブランファンには足下にも及びませんがね。
でまぁ、小説の方は今となっていろんな所から刊行されているのでネットで探せばだいたいのシリーズが手にはいるというありがたーい世の中になったわけなのですが。
さてここで更なる問題提起を。
『アバンチュリエ』は商業的にダメなのか?
である。
正直、森田氏も言及されている通り、ルパン、ルブランの持つブランドのポテンシャルを考えれば、大河連載など大手出版系ならぽんっと太鼓判を押す物と考えていたのだが、実はそうではないらしい。
素人考えだけれど『コミック』という【サブカル】にルブランという看板は重すぎて、ルパンという【文学】が合わなかったのではないだろうか?
そういう意味で考えてみれば森田氏のWEBでその顧客を獲得していこうという考えはあながち間違えていないのではいないのではないだろうか?
そう、あまりに有名すぎるアルセーヌ・ルパンはもはやサブカルという文化の枠には収まらない文学だったのだ。
古参のルブランファンが称賛する原作に忠実なコミカライズ。
そこに踏み込むのは生半可な勇気では足りない。
今からキングダムの1巻を読む為に予備知識として秦の始皇帝を学ぼうと項羽と劉邦を読み始めるってくらいの気合が必要なのではないだろうか?
無論『アバンチュリエ』はそうじゃない! 素人にもわかりやすく歴史ファンにもミステリファンにも充分読み応えのある物だ!
と仰るファンの言は私も重々承知しているつもりだし、自身そう言いたい気持ちでいっぱいである。
スマホの登場により従来より声高に叫ばれていた活字離れがさらに加速度的に危険さを増している中、ちょいと小難しいマンガにすら手を出さなくなってしまっているのではないか?
と私は危惧しているのである。
日本で一番売れているコミックスはアレはなにが売れているか?
それは「バカにもわかるバカなマンガ」だからである。
それはともかく。
文字媒体紙媒体での展開が希望薄い昨今でのこの森田氏の行動が、今後も続きますように。
そしてきちんと先生のライフワークとしてルパンの今後の活躍が描かれますように。
私、yuukiはそれを心から願うのだ。
《関連リンク》
・『ルパン帝国再誕計画』
上記Twitter
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